Web小説なるものを書いてみよう企画 その2
前回書いた内容を完全に忘れてるわけだが。
というわけで、別の話でも書いてみますか。
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駅から家への帰り道。今日も残業で帰りが遅く、空は星々と月が支配していた。
小学校の校庭に面したこの道は街灯がなく、校舎の窓にはカーテンがかかってないため暗い教室に恐怖を覚える。
他に歩いている人の姿もなく。遠くから犬の鳴き声もない静かなこの世界だけが切り取られたような感覚に浸り自分の足音も立てないように静かに歩く。
私は、この200m程度の道を目を閉じて歩くのを最近のささやかな楽しみとして行っている。真っ直ぐな慣れた道なので目を瞑ってでも余裕で歩ける。最近では、足元に犬の糞が落ちていることなんて滅多に無い。しかし、チキンである私は、約10歩毎に軽く目を開きちゃんとまっすぐ歩いているかを確認してしまう。慣れていても怖いものは怖い。壁や電柱にぶつかるのは痛い。とても痛い。
半分ほど歩いたところで、ふと違和感を感じて立ち止まる。
(子供達の遊び声……?)
軽い恐怖を感じながら目を開け、周りを見渡す。しかし、誰の姿も見当たらない。
(どこかの家の子供の遊び声か……)
こんな夜更けに子供が起きているのは疑問だが最近では珍しくもない。そう自分に言い聞かせ再び歩き出す。今度は目は閉じない。
(また子供の声……しかし、おかしい)
先程も感じた違和感だが、住宅地の方ではなく校庭から声が聞こえる。しかし、校庭には誰も居ない。
(校舎からの反射か……いや、それなら住宅地側からも聞こえるはず……)
恐怖から、走ろうと思うが、いい大人がこんなことで走るのは恥ずかしい。いや、怖いものは怖い。早くここから逃げ出したい。
ふと、最近見た映画の、化け物を見つけた人が、足音を立てたことで化け物に気づかれて殺された場面を思い出す。
今、足音を殺して歩いているから気づかれていないだけで、走る足音で気づかれて襲われるか!?
そんなことは無いと思うのだが否定しきれず、慎重に足音を立てずに急ぎ足で、立ち去ろうとする。
短い距離のはずなのに、長く感じる。長い、長すぎる。
(校門が開いている!?)
嫌なものを見てしまった。スライド式の校門が人が一人通れる隙間を開けてそこに静かに威圧感を放っている。
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きょうはここまで。